日本には、はっきりとした四季があります。
その移り変わる四季の折節に、人々は、美しさを感じているのではないでしょうか。
人々の心を動かす、日本の四季の歴史についてみていきましょう。
春夏秋冬
日本のはっきりとした四季を感じさせるのは、気候、そして植物。
日本には、なぜ四季を感じさせる植物が多く存在しているのでしょうか。
梅雨
多種多様な植物が多く育つ環境には、風と雨との関わりが重要です。
“梅雨”の時季は、日本の四季を実現するために重要な役割を担っています。
まず、日本は、1年を通して雨が多い国です。
日本と同じ緯度の国々と比較すると降水量が非常に高いことがわかります。
梅雨時期の降水量は、同じ緯度に位置する乾燥地帯と比較すると7倍以上となります。
梅雨の起因には、地球の自転とそれによる風が関係しています。
地球は自転をしているため、西から東へと地球を一周する偏西風が吹いています。
日本を通過する偏西風は、同じ緯度の風がそのまま来るわけではなく、日本の西側にあるヒマラヤ・チベットによって、風向きを変えて、通過します。
偏西風を含む“風”というものは、温度差が大きい部分を通り抜けます。
冬の間は、ヒマラヤ・チベットは冷えるため、南側のインド亜大陸との温度差が大きくなり、偏西風は、ヒマラヤ・チベットの南側を通ります。
夏に近づくと、乾燥したチベット高原の温度が上昇し、偏西風は、ヒマラヤ・チベットの北側に移動します。
しかし、スムーズに南側から北側に移動できるわけではなく、標高の高いヒマラヤ山脈によって遮られながら移動するため、一時的に、偏西風は、ヒマラヤ・チベットの南側と北側の両方に分かれた状態で吹きます。
ヒマラヤ・チベットの南側を通る偏西風は、夏に近づくとインド洋の水温が上がり、海から水蒸気が発生し、偏西風には水蒸気が含まれます。
さらに、太平洋を通過し、より多くの水蒸気を含み、大きな雨雲を作って日本に到達します。
その時、日本には、北側を通った偏西風がオホーツク海を通り、南側を通った偏西風とぶつかり、温度の差から水蒸気を抱え込めなくなった偏西風は、大量の雨を降らし、それが梅雨と言われています。
自然豊かな日本
梅雨でたっぷりと水分を含んだ日本。
その水を土地に行き渡らせるには、多種多様な植物の力が必要です。
日本の森林は、国土の約7割を占めます。
この割合は、先進国(OECD)の中で第3位です。
そして、国土面積は小さい割に、樹木の種類数が多様であることがわかっています。
その理由は、今から数百年前の氷河期にあります。
氷河期の北アメリカやヨーロッパは、厚い氷河に覆われ、乾燥が厳しい時代でした。
森林は激減し、中でも水と温度を必要とする落葉紅葉樹は、多くの種類が絶滅したと言われています。
しかし、日本は、海と山に挟まれており、急峻で複雑な地形をしているため、氷河期でも、森林が生き残れる水と温度を確保できていたと考えられています。
そのため、比較的乾燥と寒さに強い針葉樹が日本列島を囲むように生き延び、その内側に守られるようにして落葉紅葉樹も植生できたと考えられています。
日本は、このような様々な歴史や条件が組み合わさり、奇跡的なバランスで、多種多様な植物が育ち、人々を感動させる四季を生み出しています。
そして、植物に囲まれ、豊かな自然と共生する日本には、自然の恵みを生かした知恵や作法がたくさんあります。
身土不二
この言葉は、日本の古くから仏教に由来した考え方で、
「人の身体と生まれついた土地とはふたつと分けられない」
という意味があります。
日本で暮らす・生まれ育った人々にとって、日本の土地・自然からの恵みは切っても切り離せない大切な存在です。
最後に
歴史ある素晴らしい日本ならではの風土、自然は、今もなお、私たちを支えています。
「ORIFUSI」は、その日本の自然の恵みに感謝し、歴史ある日本の素晴らしさを伝承し、今を生きる人々が、年を重ねていくその折節を美しくいるために、肌、髪、身体すべてを健やかに保つべくサポートをし続けます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
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